易・真勢流 鑑定例 (鑑定料金 ¥3000)

40代男性
現在の会社に将来性がなく、勤務も過酷なことから、このまま勤務していてもいいだろうかと迷っています。転職すべきでしょうか?

現状 山地剥
易経には「剥の時。進んでことをなすことはよろしくない」とあります。
剥は剥ぎ取る、剥落の意味

この卦は、小人の勢いが増大して君主を脅かす状況を表し、このような場合には無理に行動することなく、時期を待った方が良いことを表します。そのため、衰運の極みであり、いくら努力しても成果のないときことを表します。
「剥の時。進んでことをなすことはよろしくない。」とは、小人の勢いが増長し、君子の勢いが消滅しようとしていることを表します。君子は、新たに事を起すようなことは慎み、時に従い止まり守るしかないことを表します。そのため、何かをやろうとしても、小人の勢いが強く、とても太刀打ちできないことを表します。
この場合には依頼者の会社が能力のない者が権勢を誇っていることを表し、能力のある社員が冷遇されていることを表していると思われます。そのため、依頼者の方が懸命に会社のために尽くしたとしても会社から認められることがないことを表しています。

また、「進んでことをなすことはよろしくない」とは、不安定で災いが起き易く、介入しないほうが良く、親切が仇となり、逆恨みされることを表します。この場合には依頼者が会社を立て直そうとの気持ちから積極的に発言をされても聞く耳を持たないだけでなく、会社から冷遇されることを表していると思われます。

成り行き 山雷頤
易経には「頤は、貞正にして吉。養う目的を見定めて食べ物を自ら正しく求めることだ。」とあります。

この卦は、口に関することを表し、言葉が原因の揉め事や失敗や飲食に関することなどを表しています。また知識や思想を学んで教養を深めるべことを表す場合があります。お金は困らない程度には入りますが出費が多いことを表します。進退に迷うことが多く、事が実るには時間が掛かることを表します。

この場合には、会社内で言い争いが起こりやすいことや進退に迷うことを表していると思われます。

「頤は、貞正にして吉」とは、言葉を慎み、節度ある飲食に努めて栄養を身に付けるべきことを表します。
この場合には言葉が原因で揉め事を起しやすいことから言葉を慎むべきことを表していると思われます。

「養う目的を見定めて食べ物を自ら正しく求めることだ」とは、身を養うことが目的ならば、それに適する食べ物を、徳を養うのが目的であるならばそれに適する道を求めるべきことを表します。 この場合には、依頼者の方は自分の豊かさを求めるのか、働き甲斐など精神的な充実感を求められるのかを自問自答される必要があると思われますが、この卦は口論や争いごとが多いことを表し、和合することは難しいことを表していますので、会社への不満が解消されることは難しいことを表していると思われます。

会社の状況 山風蠱
易経には「蠱は、大いに通じる。大川を渡っても良い。甲に先立つ三日前、甲に三日後。」とあります。
辛 かのと・しん
十干 甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸

この卦は、腐敗を表します。「蠱は、大いに通じる。」とは、腐敗そのものには原始と順調が含まれていることを表し、変遷の末に通ることを表しています。続く「大川を渡っても良い。」とは、英雄が武力を用いるときであり、出直す気持ちで慎重に対処すべきことを表します。
この場合には、依頼者の勤務されている会社が改革や改善が必要になっていることを表していると思われます。しかし、依頼者のお話では、会社の経営者は目先の利益を優先し、経営を立て直す意欲が欠落しているとのことですので状況は、かなり厳しいと思われます。

会社との関係 巽為風
易経には「巽は、少しは通じる。進んで良い。有識者と相談することがよい。」とあります。

この卦は、風を表し、風が次から次へと吹き従うことを表します。また風が二つ重なった卦であることから、命令を重ねて繰り返すことや状況の不安定さを表します。

この場合には、会社との関係が非常に不安定であり、対応が困難なことを表していると思われます。

依頼者の状況 沢地萃
易経には「萃は、通じる。王が宗廟に祖先を祀る。有識者に相談するがよい。通じる。貞正であれば良い。牛や豚などの大きな生贄を用いて祭祀を行って吉。進んで良い。」とあります。
「萃」は集まること

この卦は人や物が集まる商売繁盛千客万来の盛運を表します。また登竜門の卦ともいわれ、就職や試験、人事などの競争ごとには難関であっても突破できることを表します。
しかし、同時に争いが起き易いことも表しますので論争を慎み、親和を旨として人に従えば必ず幸運が来るとされています。また、この卦を得たならば、先祖供養をされると良いとされています。

この場合には、依頼者が人から信頼されるようになる必要があることを表し、目先の利益で動くべきではないことを表すと思われます。また、この卦を得たならば、先祖供養をされると良いとされていますので、ご先祖を供養される気持ちが大切であると思われます。


まとめ
依頼者の方がお勤めの会社には、問題が多く、会社のために尽くされたとしても成果は期待できないと思われます。しかし、依頼者自身の運気が低迷していることから、転職先を探されたとしても良い転職先を見つけることは困難であると思われます。
運気を高めるためには、目先の利益で動くことよりも孝の心を大切にされることをお勧めします。

まずは御気軽にご相談ください。